こんにちは!
ヤマシタ塾の山下です。
『令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果 概要(文部科学省)』が10月に発表されました。
今や不登校の生徒が中学校で216,112人いるということですが、これは1クラスに2人は不登校の生徒がいることになります。不登校というのは年間欠席日数が30日以上の状態を指すので、それに当てはまらない、いわゆる登校渋りを含めるとさらに多くの生徒が学校に行けていないと思われます。
また調査のポイントとして、
「不登校児童生徒について把握した事実としては、 小・中学校においては、「学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった。」(32.2%)が最も多く、続いて「不安・抑うつの相談があった。」(23.1%)、 「生活リズムの不調に関する相談があった。」(23.0%)、「学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた。」(15.2%)、「いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があった。」(13.3%)の順で多かった」
とあります。
過去の調査結果も確認したところ、それぞれの割合は昔からあまり変わっていないようですが、気になるデータが一つ。
令和3年度以降に不登校が急激に増えている―
(※調査結果概要p23をご確認ください)
令和3年度というのは新学習指導要領が中学校で全面実施された年度になります。また、この1年前にはコロナによって学校が一斉休校となっています。
以前の記事『中1英語激ムズ問題―中学英語は本当に難しくなったのか』でも書いたように、今の中学校英語はカリキュラムがパンパンです。言われなくても自ら勉強をするような勤勉な生徒でなければ、「中学になってからでいいや」ではついて行くことは困難です。小学校で英語をやっているのに?と思われる方もいるかもしれませんが、今の小学校で行われている英語の授業では中学英語には太刀打ちできません。これは小学校の先生が悪いわけではなく、学習指導要領という大人の理想が暴走しているのが原因の一つだと考えています。現行の学習指導要領は主体的・対話的で深い学びの実現を目指していますが、これを実現するには盤石な基礎学力が必要となります。基礎学力もないままアクティブラーニングなんてやっても、「なんかやばくね」「まじうける」という会話がなされるだけですからね。ゆえに、教科書はぎゅぎゅっと盛りだくさんな内容にならざるを得ないわけです。
一方で、基礎学力をつけるためには机に向かって黙々と鉛筆を動かすような泥臭い時間が必要なのですが、多くの子どもたちはその時間を取れていません。そのため、日々怒涛の如く進んでいく中学校の授業にまったくついて行けない子が大量生産されているという状況です。当塾の近隣の中学校は定期テストの得点分布を公表していないようなので実際のところは分かりませんが、肌感覚として定期テストで10点台20点台がゴロゴロいます。特に英語でその傾向が強く出ているようですが、他教科もそんな感じですね。
英語は基礎の導入に膨大な時間を必要としますし、数学と理科は小学校で習う平均・単位量あたりの大きさ・割合・速さを理解していないと早々に詰みます。この記事で一番伝えたいことなのでもう一度書きますが、言われなくても自ら勉強するような勤勉な生徒でなければ、「中学になってからでいいや」ではついていくことは困難です。英語は先取り、算数は小学校内容を完璧に仕上げるという準備が必要です。公教育なのに先取りが必要って、おかしくない?とは私自身も感じているところではありますが、現実としてそういう状況です。
当塾が小学6年生から受け入れている理由はこれなんです。大人の理想に押しつぶされないために英語を先取りし、算数を仕上げていく。小学6年生は中学1年生で最高のスタートダッシュを切るための準備期間であり、いや、むしろ小学6年生なんていう学年はもはや存在せず、小学5年生の次は中学0年生という意識を持つべきだと私は思います。
やる気がない。不安だ。生活リズムが狂ってる。宿題を頻繁に忘れてしまう。
私は不登校について詳しいわけではありませんが、不登校は勉強でつまずかせないことでかなり防げるのではないかと考えています。生活習慣に関しても、基本的にはご家庭の問題ではありますが、場合によっては塾もサポートすることができると考えています。
「無理して学校行かなくてもいいよ」
そうなる前に、できることはあります。その一つが、勉強です。「小学生のうちからそんなに勉強やらせるのはかわいそう」という近視眼的な優しさではなく、「現実は厳しいぞ。さあ、勉強だ!」と背中を押してあげましょう。最近は「勉強やりましょう!」と言うと大人の方が先に引いてしまうのですが、子どもたちは大人が思うほど弱くはありませんよ。環境があれば、頑張れます。
勉強なんて結局、気合いなんですから。
