こんにちは!
ヤマシタ塾の山下です。
以前の記事『キミの高校は一般選抜派?推薦派?管理型?自由型?―大学受験戦略は、高校選びから始まっている!!』でもお伝えしたように、大学入試は主に以下4つの形態があります。
①一般選抜
②学校推薦型選抜(指定校制)
③学校推薦型選抜(公募制)
④総合型選抜
※②~④をまとめて推薦と呼びます
そして高校によっては一般選抜で大学に行く割合が高かったり、推薦で大学に行く割合が高かったりします。
つまり、高校には一般選抜派と推薦派がある。
そんなことをお伝えしました。
今回はその続きです。
さて、こうも見事に偏差値帯によってきれいに一般選抜派と推薦派に分かれる理由は何でしょうか。その一つ、というか最大の理由は「ほとんどの高校生は情報収集が遅いから」だと私は思っています。
まずはこの資料をご覧ください。かなり細かいのでパソコンやタブレットで見た方が良いかもしれません…
これは総合型選抜と学校推薦型選抜(公募制)の概要です。
商学部や経営学部、経済学部に興味がある高校生が推薦入試を受けるとしたら、という設定で作成しました。また、推薦入試のレベル感がイメージできるようにMARCH、日東駒専、大東亜帝国に属する大学をピックアップしました。
※2025年5月19日時点における、各大学で公開されている最新の情報を載せています。出願基準や選考方法などは主要なものを抜粋したものであるため、詳細は必ず各大学の募集要項をご確認ください。
当たり前と言えば当たり前ですが、推薦入試の難易度は大学の偏差値に比例しています。注目していただきたいのは出願基準です。
MARCHは高校1年生のときから準備をしておかないと出願基準を満たすことはかなり難しいと思われます。また、この資料では表現し切れなかったのですが、MARCHは選考方法においても学力をしっかり見る選考方法になっているので注意が必要です。
日東駒専はMARCHほどではありませんが、総合型選抜の出願が9月ということを考えると、高校3年生からのスタートだと出願基準を満たすのはちょっと厳しいかな、という感じです。できれば高校2年生の夏くらいから準備を始めたいところ。
大東亜帝国は出願基準が評定だけだったり、そもそも出願基準がなかったりするので高校3年生からのスタートでも間に合いそうです。(合格できるかどうかは別ですが)
これら推薦入試の概要を見た上で、一般選抜派と推薦派の高校それぞれでどんなことが起きうるかを、勝手に推測していきたいと思います。(推測ですよ?事実ではありませんからね?)
一般的に偏差値60以上の難関校の生徒たちはMARCH以上を志望校としますが、いくら意識の高い難関校の生徒とは言え、高校1年生のときから推薦入試に関する情報を収集し、それに向けた準備をしている子は多くはいません。そのため、学力で勝負ができる難関校の生徒たちは「MARCHの推薦は無理だから一般選抜で勝負しよう」となる生徒が多くなるのだと思われます。また、出願基準を満たしていても一般選抜とは異なる対策に多くの時間を取られるため、「一般選抜に全振りした方がコスパ良いよね」と考える生徒もいると思われます。
偏差値55~59の中堅校の生徒たちは真面目な子が多く、高校受験の経験からも「評定は大事」ということはしっかり理解できています。「大学入試と高校入試は全然違う」ということも何となく知っています。ただ、難関校の生徒と比べるとやはり、「情報収集が遅いよね…」という生徒が多いような気がします。この層は日東駒専、または成成明学獨國武あたりを志望校とする子が多いと思うのですが、情報収集が遅かったために「え…?総合型と公募型の出願基準、今からじゃ満たせないじゃん…。え、どうしよ…。志望校下げて指定校で大学行こうかな…」となってしまうことがかなりあるんじゃないかなと思います。この層はポテンシャルはめちゃめちゃ高い子が多いので、スタートさえ遅れなければ日東駒専なども総合型や公募型でも勝負ができるのでとてももったいないなと思います。
偏差値50~54の中堅校は大東亜帝国もしくはそれ以下を志望校とする子が多いと思われますが、大東亜帝国の推薦入試は出願基準が緩やかなため、「推薦受けられないじゃん…」ということはそんなに発生しないのかなと思います。それが理由なのかは分かりませんが、一般選抜で大学を目指す子はあまりいないようです。評定の良い生徒は指定校で大学を決め、指定校が取れなかった生徒は総合型や公募型で大学を目指すことになるのではないかと思います。
勝手な推測ですみません。推測は以上です。
保護者の皆さまの時代の大学入試は一般選抜が主流だったと思うので、推薦入試は特別な人が受ける入試というイメージを持たれている方も多いと思いますが、今は違います。確かにMARCHなどは特別な活動実績を求めることもありますが、学部によっては特別な活動実績は必要なく、志望動機や学力で決まる推薦入試もたくさんあります。
つまり、今の推薦入試は「一部の特別な子だけのものではなく、早い段階から情報収集をし、しっかりと準備をした子が勝つ」ようにできています。入試対策の早期化についてはメリット・デメリット、賛否両論ありますが、とは言っても現実はそうなっているのですから、文句を言うのではなく、むしろチャンスととらえて行動することが大切だと思います。
推薦入試だけでなく、一般選抜だって情報戦です。「自分には一般選抜は無理だ」と一般選抜についてろくに調べもせずに早々に諦め、1ミリも興味がない大学に指定校で行くのではなく、興味のある学部がある大学の過去問を見てみたり、予備校の無料相談会などでおすすめの参考書などを聞いてみたりすれば、「一般選抜もいけるかも」と思えるのではないでしょうか。
さあ、そろそろまとめに入ります。
この記事を読んでくださった保護者の皆さまは、たぶん早速「大学入試は情報戦よ!情報収集しておきなさい!」とお子さんに伝えてくださることでしょう。
ありがとうございます。
ただ、残念ながら相手は中学生や高校生です。
「うん分かった~」とか言いながら、短い音楽に合わせて奇妙なダンスを踊る動画を見ていたり、変な猫が敵の城を崩しに行くゲームをしていたりと、馬の耳に念仏、犬に論語、暖簾に腕押し。親の言葉は右から左へと華麗に受け流されることでしょう。
さあ、ここで一回、大きく深呼吸をしましょう。ぶち切れる前にやってほしいことがあります。
ご自身で大学の募集要項を読み込んでみる。
すると分かります。
「募集要項、読むのめちゃ大変じゃん…」
ってことが。
私はいつも塾生の保護者の皆さまには「勉強のことは塾に任せてください。ご家庭では規則正しい生活習慣の確立と、スマホの使い過ぎにだけ注意してください」と言っています。ですがそれは高校入試では、という意味です。
大学入試では「情報収集は一緒にやってあげてください」というのが個人的な考えです。これだけ多様化した現在の大学入試において、中学生や高校生が自分一人で情報収集することは現実的に難しいと思うからです。ご安心ください。「勉強やりなさい!」みたいな、いわゆる親の魂の叫び系の言葉は思春期の子どもたちには届きませんが、「現実はこうです」みたいな情報提供は子どもたちにはしっかり届きますよ。
当塾は高校生コースがありません。ですが、高校生コースがないからこそ、大学入試のこともしっかり伝えていきたいと思っています。先日もこの資料を塾生に渡した時、男子たちは「留学連続180日以上とかwwえっぐwwまじえぐいww」と変なテンションで興味深そうに資料を見ていました。
ここまでの資料を作る必要はないと思いますが、何らかの形で情報収集に関しては保護者の皆さまもサポートをしていただくことをおすすめします。
あ、高校入試ではその必要はありませんよ。学校説明会の予約だけ忘れずにしていただく程度で十分です。むしろ高校入試と親の過干渉は相性が悪過ぎるので、基本的に勉強のことは塾に全部任せた方がうまくいきます。
さて、最後に自分自身にプレッシャーを与えたところで(武者震い)、今回はこれで終わります。
